[書評] NVIDIA 半導体の覇者が作り出す2040年の世界 ー NVIDIAという会社がどういう会社なのか知りたくなったら読べき一冊
今日は最近、本屋さんに並んでいるので手にとった「NVIDIA 半導体の覇者が作り出す2040年の世界」という本を読んだので、その書評になります。
どんな内容の本か?
みなさん、NVIDIAと聞いてピンとくるでしょうか?
PCに詳しい人であれば結構昔からGPUでお世話になっていたと思いますが、一般の人にとってはちょっと前は「謎の半導体企業」なんていわれるくらい馴染みのない会社だったのではないかと思います。ただ、最近は普通の経済ニュースでもよくNVIDIAの名前を見る気がするくらい一般の人でも知られる企業になったのではないかと思っています。
この本ではそんなNVIDIAについて、創業から現在に至るまでどのように成長し、そして今後についてどのように考えられていそうかが紹介されています。
個人的にNIVIDAは2000年後半から研究でGPUを使ってたこともあり、それ以降はそこそこ知っているつもりですが、創業当時の話はあまり知りませんでした。この本ではそのような時期についてもどのような苦労があったのか、そもそもなぜNVIDIAがGPUを作り始めたのかなどが簡単にですが紹介されています。
また、半導体事業がどのように変化していったのかも書かれているので、半導体事業についての歴史が知りたい人も読むと参考になる部分はあるかと思います。
どんな人にお勧めか?
今回の本は以下のような人にお勧めな本です。
- NVIDIAという会社について知りたいと思った方
- 半導体事業の歴史について知りたい方
1に関しては特に創業期の話なんかは、本でしか見ることがないと思うので、その部分が知りたい方はお勧めだと思います。一方、NVIDIAが考える未来の部分はNVIDIAのイベントのGTCなどで語られている部分とかぶる部分が多く、GTCのkeynoteなどを見ている人は新しい部分はない気がしました。
2に関しては、NVIDIAの成長と半導体事業の変化がかなり密接に関係していることもあり、この本でもそこそこページを割かれて説明されています。この前紹介したTSMCの本と合わせて読むと理解がより深まると思います。
個人的に良かった点
今回の本で個人的には以下の点が良かったです。
- NVIDIAの創業期の話が知れた
- 日本の半導体事業の衰退要因として考えられるものが何なのか知れた
1に関しては内容の紹介でも書いた通り、創業期でどのような考えがあり、どのような失敗があったのか、実はあまり知りませんでした。
この本ではそのようなエピソードも語られていて、非常に参考になりました。
また、この本はちょこちょこ日本の半導体事業の批判が書かれているのですが、その中でなぜ日本の半導体事業が衰退していったのか、アメリカと何が違ったのかが書かれています。このあたり、ちゃんと調べようと思ったことがなかったので、このような意見もあるのかと勉強になりました。
終わりに
今回は「NVIDIA 半導体の覇者が作り出す2040年の世界」という本を読んだのその紹介になります。NVIDIAは知っているようで知らない部分も多くあり、興味深い本でした。
定期的にこのように本の紹介記事を書いてます。もし興味があれば他の本の記事も見ていただければ幸いです。