エフェクチュエーション ー 事業計画を立ててもうまくいかないと思った時に読む1冊
今回はうちの会社のマーケティングの方がお勧めしてくれた「エフェクチュエーション」を読んで、すごくためになったと思ったので、この本の紹介になります。
どんな内容の本か?
みなさん、仕事で新しい事業を開始するというとき、まずは何をしますか?
私がこの本を読む前は「事業計画を立てる」という回答をしていたと思います。これに対してこの本で紹介している「エフェクチュエーション」は事業計画のような予測ではなくコントロールを重視し、これによって今まで予測することが難しかった不確実性の高い事業を成功させるという思考様式です。
従来の事業計画を立てるようなやり方(コーゼーション)は予測が可能な場合うまく機能するのですが、不確実性が高い、例えば今市場がないようなところで事業をしたいと思ったときに、うまく機能しない場合が多くあります。このような状況でもうまく対処するための意志決定方法としてこの本ではエフェクチュエーションというものを紹介しています。
この本は、エフェクチュエーションの5つの考え方「手中の鳥の原則」「許容可能な損失の原則」「レモネードの原則」「クレイジーソルトの原則」「飛行機のパイロットの原則」の紹介と、実際にエフェクチュエーションによる意思決定によってうまく事業をしている方の話で構成されています。
5つの考え方は名前を見ても「何のこと?」といっているものがいくつかあると思いますが、例えば「手中の鳥の原則」を簡単にいうと今自分が持っている手持ちの手段で「何ができるか」というアイディアで発想していくやり方になります。他のもいわれれば意識していなくてもやっていたというものはあると思います。
この本を読むことで、新規事業をするとき事業計画を立てなきゃ!と一辺倒に思う必要がないことを気が付かせてくれたり、今までなんとなくやっていた意思決定の方法に名前をつけられたことで、より意識してうまく意思決定を行えるようになるのではないかと思っています。
どんな人にお勧めか?
意思決定方法なので幅広い人に有用だと思いますが例えば以下のような人は特にお勧めかと思います。
- 経営者
- 新規の事業開発をする人
どちらも不確実性の高い領域で意志決定をしなければならない人たちだと思っています。このような人は今までのような事業計画がうまく機能しなくて困っているということを実感しているのではないかと思います。そういう人にこの本を読んでこういう意思決定の方法もあるのかというのを知ると良いのではないかと思っています。
個人的に良かった点
個人的には以下の点が良かったです。
- なんとなく意思決定していた方法に名前があることが知れたので意識できるようになった
- 馬鹿正直に事業計画を立てるというのが必ずしも正解ではないということを知れた
特に「飛行機のパイロットの原則」は自分がコントロールできる範囲に集中するというものですが、これはできていそうでてきていない部分だったので、そういう考え方があるというのを知れて良かったです。
終わりに
今回は会社の方に紹介してもらった「エフェクチュエーション」を読んで非常に良かったので紹介の記事を書きました。
定期的にこのように本の紹介記事を書いてます。もし興味があれば他の本の記事も見ていただければ幸いです。